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猫の好酸球複合体皮膚炎

猫無痛性潰瘍、猫好酸球性肉芽腫、猫好酸球性プラークなどは別の様相を示しているけれど、どれも根幹が同じ アレルギー反応です。 近年、猫のアレルギー疾患は増加傾向にあります。皮膚や粘膜は上皮組織で、外界と自分の境目になっている組織です。中でも皮膚は範囲が広いです。
アレルギーの反応がどこで発生しているかによって、目⇒結膜炎、鼻⇒くしゃみ・鼻水、気道⇒喘息、消化器⇒嘔吐・下痢、皮膚⇒痒み・赤みなどが発生します。猫はアレルギー疾患の時に、好酸球が炎症の現場にたくさん集まってきて、膨らみを作ることがあります。

上唇がクレーターのようにえぐれてしまう無痛性潰瘍はその名の通り無残な容姿になるのに、痛くも痒くもありません。赤くて硬い線状の隆起が皮膚に発生するのは好酸球性肉芽腫は、毛が少ない皮膚(目の周りなど)のほかにも、舌や口蓋に腫瘍のように見える病変を形成することがあります。好酸球性プラークは隆起と赤み、ときに潰瘍が身体のどこにでも発生します。とても痒いです。

身体に表れる形も違うし、痛みや痒みも異なりますがどれもがアレルギー反応として出る病変です。そして原因になるのはノミやダニ、花粉、ほこり、環境アレルゲンなどと食品成分のなにかです。
身体検査のほか、カビ(真菌症)や腫瘍(扁平上皮がんなど)のよく似た病変を作る別の病気ではないかどうかを確認します。場合によって他の疾患との鑑別をはっきりさせるために病理検査をすることがあります。これまでに皮膚炎や喘息などの呼吸器疾患、結膜炎などを発生したことがあればその状況について知らせていただき、食餌歴についても詳細を教えていただくと解決の糸口を見つけやすくなります。
治療はステロイドで病変を退縮させるのと同時に、根本的な原因を無くすように対処するのが大切です。原因がノミなら生涯ノミ予防が必要です。

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