年末から年始にかけて、ごちそうをいただく機会が増えてきます。
食べてはいけない物を食べてしまうのは誤飲、誤食です。
そのまま固形物が流れて消化管閉塞を起こしてしまわないように、また化学的な成分が吸収されて中毒を起こしてしまわないように処置をするのが、嘔吐誘発処置です。
どんな場合でも嘔吐誘発処置が誤飲の治療で勧められるわけではありません。
食べてから時間が経過してしまっていると、既に胃を通過してしまっているために、吐き戻しさせることができないことがあります。先端が尖った異物の場合は嘔吐により食道を傷つけてしまうかもしれません。また石油系の物質だった場合なども吐かせることが問題になります。
動物側の状態によってもできないことがあります。呼吸器の病気を持つ犬や高齢の犬では吐いているときに誤嚥性肺炎を起こしてしまうリスクがあります。既に薬物の吸収があって、意識が混濁している場合は処置が行えません。
吐かせられない場合の次の治療についても紹介しています。内視鏡、外科手術は物理的な閉塞(の予防と治療)に対して行われます。胃洗浄や活性炭の投与、下剤や結腸洗浄は毒物の排除のために行います。
これらはどれも全身麻酔が必要な処置です。
些細な不注意が招くペットの誤飲誤食は予防することが一番です。
他の動物との接触をさけるため、中型~大型犬の引き綱は短くしてご来院ください。
猫はびっくりして逃げてしまわないように、キャリー(通院ゲージ)、または洗濯ネットなどに入れてご来院ください。
いつも愛犬・愛猫の様子を見てくださってる方と違う方がお越しくださる場合は、病状経過が分かるような資料・メモをご用意ください。
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